余計なものは持ち込まない、という選択
中国語語学誌『聴く中国語』は毎月、日本で活躍している中国の有名人や日中友好に貢献している日本人にインタビューをしています。
今回は、6月26日公開の映画『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』主演俳優のツェン・ジンホア(曾敬驊)さんにお話を伺っています!
中国・台湾出身のツェン・ジンホア(曾敬驊)さんは、台湾・宜蘭の田舎で育ちました。実家は朝食を提供する飲食店を営んでおり、幼い頃から人と接する環境に囲まれていました。

もともとは映像制作を学びたいと考え、脚本や監督の勉強をスタート。
しかし、実際に現場に足を踏み入れる中で、「自分も役者として表現してみたい」という気持ちが芽生え、台北で演技レッスンを受けるようになります。エキストラとしての小さな出演を経て、次第に俳優としてのキャリアを歩み始めたのだそうです。

『シンシン アンド ザ マウス』のオファーを受けたとき、最初に感じたのは「日本語の台詞が多い」という戸惑いだったそうです。
当時、日本語はまったくの初心者だったジンホアさん。それでも「自分から遠い存在だったからこそ、挑戦してみたい」と思い、最終的には出演を決意しました。

映画『シンシン アンド ザ マウス/SINSIN AND THE MOUSE』
母を亡くしたちづみ(岸井ゆきの)は、友人に誘われて台湾を訪れる。そこで出会ったのは、台湾人の母と日本人の父を持つシンシン(曾敬驊)。何気ない会話と風景が、止まっていた心を少しずつ動かしていく──。
吉本ばなな原作。第58回谷崎潤一郎賞受賞作『ミトンとふびん』所収の一篇を、日本と台湾の合作で映画化。金馬映画祭FPP部門優秀企画にも選出された注目作です。
6月26日(金)より新宿バルト9、シネスイッチ銀座ほか全国公開
台詞を覚えるのに費やした時間は2か月以上。朝から晩までひたすら台詞を繰り返し、時には自分が何を言っているのか分からなくなることもあったとか。
それでも現場では、台詞を“なぞる”のではなく“自分の言葉”として話すことを徹底しました。

ジンホアさんは役作りについて「決まったルーティンはない」と言います。役ごとに、生活面を変えることもあれば、逆にリラックスして臨むこともある。
緊張感を持って台本全体を丁寧に読み込むこともあれば、一度リセットして自然体で役に入ることもあるそうです。
プライベートでは、水泳やダイビング、サーフィンなど水辺のアクティビティを好む一方で、最近は山にも魅力を感じているそう。
「ただ山の中で一日を過ごす時間がとても快適なんです」と話す姿は、スクリーン上の印象とはまた違った、穏やかな一面をのぞかせます。

これまで出演した作品には重いテーマのものが多かったというジンホアさん。
『シンシン アンド ザ マウス』は「やっとシンプルなラブストーリーに出られる」と思って臨んだものの、日本語という新たな壁に挑むことになりました。
「次はあまり複雑ではなく、シリアスすぎない役やストーリーに出会えたらいいなと思っています」──そんなジンホアさんの言葉からは、俳優としてのさらなる可能性を感じずにはいられません。

俳優
ツェン・ジンホア(曾敬驊)
1997年12月30日生まれ。
台湾・宜蘭県冬山郷出身。
台湾義守大学映画テレビ学科卒。身長181cm。
2019年、映画『返校 言葉が消えた日』で
俳優デビューし、同作で金馬奨最優秀新人賞や
台北映画賞主演男優賞にノミネート。
2020年には出演映画『君の心に刻んだ名前』が
興行収入1億台湾ドルを突破する
大ヒットを記録した。
Instagram : @jhtseng13
『聴く中国語』2026年7月号では、ツェン・ジンホア(曾敬驊)さんの俳優としての歩みや出演された映画への思いなど様々なお話を伺っています!
詳しくチェックしてみたい方は、月刊中国語学習誌『聴く中国語』2026年7月号に掲載されているインタビューをぜひご覧ください。





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