薬膳(食療)は「天人合一(自然と人は一体であり、互いに影響を与えあっているという思想)」の考えに基づき、季節に合った食材を選び、陰陽のバランスを考えて組み合わせることで、五臓(肝・心・胃・肺・腎)を補うことができます。
本誌では、日本でも手に入りやすい食材を使い、料理初心者の方でも簡単に作れる、健康で美味しい薬膳レシピをご紹介します。
太陽暦の3月(旧暦2月)は、立春・雨水という二つの節気を経て、いよいよ本格的な初春を迎えます。秋冬から続く3か月以上の間、私たちの体は乾燥や風邪(ふうじゃ)、寒気の影響を受けやすい状態にありました。
また、寒さに対抗するため、食事も温性の食材や濃い味付けが中心になりがちなので、滋陰(体に潤いを与える)・燥を除くことが重要な養生のポイントとなります。
红晓肉 hóng xiǎo ròu
(紅焼肉・上海の伝統的なレシピをベースにアレンジ)

材料 cáiliào (用意するもの・四人前)
- 带皮五花肉600g 皮付き豚バラ肉600g
- 鸡蛋6个 卵6個
- 松茸4根 松茸4本
- 干辣椒2个 乾燥唐辛子2本
- 大葱半根 長ねぎ1/2本
- 姜2片 生姜2枚
- 蒜末少许 ニンニクみじん切り少々
卵や松茸の代わりに、しいたけ、きくらげ、クコの実、なつめなどを使ってもよい。
佐料 zuǒliào / 調味料
- 黄冰糖30g 氷砂糖(黄色)30g
- 酱油2勺 醤油大さじ2
- 老抽1勺 老抽(たまり醤油)大さじ1
- 啤酒1罐 ビール1缶
- 白醋1勺 白酢大さじ1
- 蜂蜜 はちみつ
- 黑胡椒粉 黒こしょう
- 桂枝粉少许 桂枝粉(シナモンパウダー)各少々
注意⚠
高コレステロール血症の方、アレルギー体質の方、腎疾患のある方は、摂取量を控えめにしてください。
下ごしらえ
1.豚肉を食べやすい大きさに切り、薄い塩水に10分ほど浸す。キッチンペーパーで水気を拭き取り、ビールに30分以上漬け込む。取り出して水気を切る。

2.酢を数滴と少量の塩を加えた水で卵をゆで、沸騰後弱火で10分加熱する(殻割れ防止)。すぐに氷水に取り、冷めたら殻をむき、味が染み込みやすいよう包丁で均等に4か所切り込みを入れる。
3.松茸は食べやすい大きさに、生姜はスライス、長ねぎは斜め切り、乾燥唐辛子はヘタと種を取る。
做法 zuò fǎ(作り方)
①フライパンを熱し、弱火で豚肉を色が変わるまで焼き、一度取り出す。*皮目から焼く

②豚肉から出た脂で卵を転がしながら焼き、きつね色になったら取り出す。
③同じ鍋に長ねぎ、生姜、ニンニクを入れ、豚肉、卵、松茸を加える。ビール、白酢大さじ1、ぬるま湯大さじ6を入れ、ふたをして沸騰後、弱火で約45分煮込む。*好みにより調整

④別鍋で氷砂糖と水大さじ1を加熱し、とろみが出るまで煮詰める。醤油、老抽、はちみつ、黒こしょう、桂枝粉を加え、3.の鍋に入れて全体を混ぜる。

⑤弱火でさらに煮詰める。

⑥器に盛り付けて完成。

養生メモ
食材の効能
豚肉
気を補い、虚弱を改善し、体に潤いを与えて乾燥を防ぐ作用があります。
卵
良質なタンパク質、多種のビタミンやミネラル、人体に必要な8種類の必須アミノ酸を含み、免疫力向上、脳の発育促進、視力保護などの働きがあります。
特に卵のタンパク質は吸収率が約98%と非常に高く、筋肉の修復や組織の成長に欠かせない栄養源で、子ども、妊婦、運動習慣のある人に適しています。
(調理法や体質によっては摂取量に注意が必要)
松茸
ビタミン、食物繊維、良質なタンパク質を豊富に含み、抗放射線、抗老化、抗がん作用、体力増強、胃腸を整える、気の巡りを良くし痰を除くなどの効能があります。
生活習慣病予防にも優れた食材です。(秋の旬の時期に4等分し、電子レンジで軽く加熱後、冷凍保存がおすすめ)
長ねぎ・乾燥唐辛子
体を温め、寒さを散らし、脾胃を健やかにして消化を助けます。
准备好了吗?开始做菜吧! (準備はいい?さあ、料理を始めよう!)
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