中国に興味があって行ってみたいけれど、なんとなく「怖いかな?」とか「やっぱり中国語できないとダメ?」と思い悩んでいるあなたの背中をえいっと押すきっかけになれば…。「中国語はそんなに得意ではないが興味だけはあった」アラサー日本人女性が、中国に出会い、七転八倒して過ごした北京での思い出を綴ります。
■「飛び込め北京」を最初から読む
飛び込め北京~編集部員Tの悲喜交交北京生活13年~①私と中国との出会い
飛び込め北京~編集部員Tの悲喜交交北京生活13年~②初めての中国旅でどっぷりハマる – 愛言社ブログ
飛び込め北京~編集部員Tの悲喜交交北京生活13年~③東京で中国を夢見る日々 – 愛言社ブログ
飛び込め北京~編集部員Tの悲喜交交北京生活13年~④いざ中国移住計画、始動 – 愛言社ブログ
飛び込め北京~編集部員Tの悲喜交交北京生活13年~⑤北京生活一年生(銀行開設・携帯購入・部屋探し) – 愛言社ブログ
飛び込め北京~編集部員Tの悲喜交交北京生活13年~⑥働きはじめた頃の話 – 愛言社ブログ
飛び込め北京~編集部員Tの悲喜交交北京生活13年~⑦人との出会いに救われる – 愛言社ブログ
えいっと北京にやってきて、働き始めた私。実際に働いてみると、東京の場合とどれだけ違ったのでしょうか?当時の労働内容や足繁く通った店などを思い出しながら、書いてみました。
8時:朝の準備と通勤
朝8時頃に起床。ユニットバスで洗澡(シャワーを浴び)、身支度を整え、出発。

小区(マンション)のロータリーで电动三轮车(電動三輪車)に乗り込み、運転手に行き先を伝えて上班(出勤)。

東京との違い 東京ではほとんどの人が電車やバスで通勤しますね。ましてや違法三輪車のような移動手段はありませんねw。居住地によっては電車も利用しましたが、東京ほどの満員状態ではなかったと記憶しています。
乗車時間5~10分程度。オフィスビルの下に到着したら、運転手に5元を払い下車します。その辺の屋台で油条や肉包、豆腐脑(各1〜5元位)を購入し、1階のコーヒーショップで冰咖啡(アイスコーヒー)を買う(15元)。


東京との違い 東京では、家で食べるか、カフェチェーンやコンビニでコーヒーを買う人が多い印象。屋台で朝ご飯を買う文化は皆無なので、ぜひ味わいたいところ!コーヒーの値段は初期から他の飲み物よりは割高でした。それでも中国のほうが安かったのが、最近はコーヒーブームでどんどん種類も豊富に、価格も高めになっています。
9時:始業
9時始業。朝会の後、各自業務に入ります。
营业部(営業部)は当初8人ほどで、机は長テーブルが1つ、PCは2台を共同で使用していました(その後、人が増えたため、1人1台に)。営業部の仕事は、広告主の対応や新規顧客開拓。午前中は主に電話でアポイントを取ります。

東京との違い 東京の職場では、基本的に一人一台のPCが支給され、デスクも個別に割り当てられていました。フリーアドレス制の企業もありますが、共同PCを使うのは珍しいかもしれませんね。
12時:昼食
午餐(ランチ)は近くの餐厅(レストラン)で取ることが多かったです(日本・韓国・中華・イタリアンなど様々)。 套餐(定食)はだいたい15〜39元程度。会社で中華料理の外卖(デリバリー)をすることもあり、その際は一人10元程度で吃饱了(お腹いっぱい)になります。

東京との違い 東京ではコンビニ弁当やカフェのランチが主流で色々あるかと思いますが、北京のレストランも実はバリエーション豊富。あとはデリバリーが発達していてさらに破格です!北京ダック弁当なんてのも!
13時:顧客対応、撮影
外出先では既存顧客との打ち合わせや、中国人摄影师(カメラマン)との写真撮影に従事。広告費の集金、新規顧客への媒体提案も行います。移動手段は主に打车(タクシー)。北京は広く、顧客が点在しているのでタクシーは必須です。


そんななか、中秋節の頃には顧客に月饼(月餅)を手配りする、ということも体験!中国では大切な月餅文化ですが、移動に時間がかかるこの地で短期間に配るのはちょっと無謀汗!

東京との違い 東京での営業は電車移動が基本。タクシーを頻繁に使うのは役職の高い人か、移動時間が厳しい場合に限られるのでは?北京の初乗りは10元だったので、じゃんじゃん乗っていました。
17時:広告制作
帰社後は、制作部(制作部)と協力して広告作成に取り掛かります。定時後も加班(残業)が殆どで、便利店(コンビニ)や快餐(ファストフード)に夕飯を買いに行った後、会社に戻り食べつつ作業。締め切り前には22時頃まで作業をすることも。

東京との違い 東京の企業も残業はありますが、働き方改革の影響で早く帰る文化が根付きつつありますね。一方、北京では、中国人は定時で帰る人が多かったですが、締め切り前は残業も多々でした。
20時過ぎ:寄り道、帰宅
下班(退勤)後は、オフィスビルの1階の麻辣香锅(中国四川発祥の辛炒め鍋)を啤酒(ビール)片手につついたり、「屈臣氏(ワトソンズ)」(香港発のドラッグストア)で化粧品などを物色するのが帰宅前の密かな楽しみでした。


帰宅時はこれまた三輪車かタクシーを利用し、マンション下の小卖部(小売店)で果物やパンを買って帰ります。


帰宅後は、飲み物やお菓子を広げて近所のショップで手に入れた違法DVD(日本や中国のドラマ、映画など様々)を観たり、そのうち中国の動画プラットフォーム「土豆网」や「优酷」で様々な動画が見れるようになると、時間があれば視聴していました。
東京との違い 東京には、中国のようにマンション内に小さな商店があることはあまりありませんね。この小卖部は一体何時までやっているのか分からないですがコンビニのように営業時間が長く、生活用品が揃うほか旬の野菜や果物もあったり、飲料水の桶や電気カードの充電など生活に欠かせない役割を担っていました。小汚いけどホッとする空間で、特に買うものがなくてもプラプラ入り浸っていました(笑)。
番外編:マッサージ
疲れた日は、仕事帰りに按摩(マッサージ)に行くことも多々ありました。まずは手始めの足疗(足つぼ)、慣れてきたら拔罐(カッピング)や刮痧(カッサ)など、東洋医学の本場では様々な施術がとてもお安く受けられました。(1時間68元~)

番外編:会社、在京日本人との飲み会
たまに会社で飲み会が開かれ、顧客のクラブで卡拉OK(カラオケ)することも。2007年当時は、レミオロメンの「粉雪」が流行っており、中国人スタッフと一緒に熱唱しました。(三木道三を歌っている中国人もいましたw)
仕事を通じて知り合う日本人が増えると、様々な飲み会に誘われ、夜な夜な県人会やサークルの飲み会などで交流を深めました。

東京との違い 日本の飲み会文化は根強いものの、最近は減少傾向の模様。一方中国では、中国の人は家族を大事にするため頻繁ではないものの、たまの飲み会はお決まりの白酒や、誰が辛いもの食べられるか?wなどで大いに盛り上がります。また、中国の日本人社会では飲み会はある意味必須。友だちを作ったり、仕事の情報交換をしたりなど生活と仕事が結びついていました。
まとめ
私が勤めていたのは日系企業で、日本人向けの媒体を作っていたため日本語を使ったり日本的な社風で残業も多かったのですが、仕事を離れれば中国ならではの体験や過ごし方をして、メリハリのある生活を送っていました。忙しい日々だったけど、満喫できるようになると、ご想像の通りとても快適で楽しかったです。次回は休日の過ごし方をお伝えしたいと思います!
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飛び込め北京~編集部員Tの北京生活13年~⑨北京での休日の過ごし方:半日コース編 – 愛言社ブログ
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