インタビュー!書道・絵画芸術家 容鉄さん

インタビュー

中国語語学誌『聴く中国語』は毎月、日本で活躍している中国の有名人や日中友好に貢献している日本人にインタビューをしています。

今回は、中日経済貿易関連の業務に従事し、留学経験や国際起業、さらに国際人材管理などの経験を持つビジネスパーソン、秀山斌さんにインタビュー。秀山さんがどのようにご自身のキャリアの方向性を見つけたのか、また就職活動中の若い方々に向けてのアドバイスを伺ってみました!

 私は1963年に江蘇省鎮江で生まれました。鎮江は歴史と文化のある都市で、私は幼い頃から伝統文化に触れ、親しんでいたように感じています。6歳で書道を学び始め、13歳から中国画、18歳から篆刻を学びました。私は、中国文化は総合的なものであり、単独的なものではないと考えています。書道が上達すれば、絵画の創作にも良い影響を与えますし、篆刻が巧みになれば、絵の構図にも大きく役立ちます。ですから、中国では昔から「書・画・印」の総合的な修養が重視されてきましたが、これにより中国文化はより豊かな芸術的価値と魅力を持つようになったのではないかと思っています。

『祈福』367cm×144cm 2018年容鉄氏中国画作品

『高原之舟』68cm×68cm  容鉄氏中国画作品

 1990年代に、西洋の芸術美術に強い関心を抱くようになりました。特にモネやピカソ、マティスなどを敬愛していました。その後、2003年に中国の訪問研究員としてフランスの国際芸術都市で3年間仕事、生活をしました。その期間、私はフランスの芸術を幅広く学び、西洋絵画、特に後期印象派の絵画について、深く研究しました。

 中国画には「世界に通じる言語」が必要だと思います。

 中国画が世界に進出するためには、世界の文化要素を取り入れることが不可欠なのです。もし中国人に見せるためだけのものになってしまえば、世界で受け入れられるのは難しいでしょう。中国画を世界中の人が見て理解できるものに——これは私の目標でもあります。特に現代においては、中国画を世界に向けて発信していくことが重要だと考えています。私たちの目と、私たちの手にある祖先から受け継がれてきた筆を使って、新しい構図を生み出し、現代の美意識を反映させる——これこそが、中国画の発展と国際化に向けて、私が果たせる仕事だと思っています。

  日本画は非常に繊細で、美しいと感じています。色彩の使い方や構図など、日本画独自の魅力があります。また、日本画も西洋絵画の要素を取り入れており、特に壁画の技法を東洋画の中に融合させているように感じます。

 現在、中国では書道がすでに授業に取り入れられています。小学校では書道の授業を行いますが、その教材の編集・校正は私が担当しました。子どもたちが中国の伝統文化を学ぶようになったことは、とても良い傾向だと思います。伝統文化を残していくためには、やはり子どもの頃から学び始めることが重要です。書道や篆刻には子どもの頃からの鍛錬、つまり幼少期にしっかりとした基礎を築き、将来の書道や篆刻の学習の土台を作っておくことが必要です。

書道・絵画芸術家

容鉄

中国書法家協会理事・中国美術家協会理事・西冷印社理事・中国民主同盟会中央委員

<略歴>

1963年 江蘇省・鎮江生まれ。10代より書道、絵画、篆刻を学ぶ。林散之、沙曼翁などの名家に師事。

2014年 チベット支援幹部の一人として、チベットに赴く。

2015年 「世界最高峰を描き、聖地の吉祥を書く」と名付けた105mに及ぶ長い巻物作品を創作し、ギネス世界記録に認定される。

今回のインタビューの続きは月刊中国語学習誌『聴く中国語』2025年5月号に掲載されています。さらに詳しくチェックしてみたい方は、ぜひ『聴く中国語』2025年5月号をご覧ください。

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