上海的夜遊び術

コラム

『聴く中国語』2023年1月号より、現在上海外国語大学で学ぶ水上華さんのコラム「私の中国留学記」を連載しています。今回は第十三回「上海的夜遊び術」

コラムニスト 水上華
日本と中国のハーフ。日本で生まれ育ち高校三年生の時に中国への留学を決め中国の大学に入学するも、新型コロナウイルスの影響で一年生の間は中国への渡航が叶わず日本でオンライン授業を受けた。

上海の夜はとても長く、夜まで遊べる場所が沢山ある。そこで今回は夜の上海の遊び方を紹介しようと思う。

Chili’s Café&Bar(滨江店)

まずは上海の夜景を楽しみながらのディナー。数あるレストランの中で私が今回特におすすめしたいのが、滨江大道3072号に位置する『Chili’s Café&Bar(滨江店)』だ。この店のテラス席から眺める外滩の夜景が非常に綺麗なため、大人気で2時間待ちの日も少なくない。この付近には他にも夜景の綺麗なレストランが多くあるためおすすめのスポットだ。ご飯を食べ終わった後は滨江大道をゆっくり歩きながら夜景を楽しんでみてはいかがだろうか。上海に旅行に来ると外滩側から东方明珠側を眺める方が多いと思うが、ぜひ逆側からの景色も楽しんでみてほしい。行きかう人も外灘に比べると少ないためゆっくりとした時間を過ごすことができる。

北外滩滨江绿地

夜景を楽しむのにおすすめの場所がもう一つある。『北外滩滨江绿地』という白玉兰广场の目の前にある公園である。ここは個人的なお気に入りスポットで、私はよくここで散歩をしている。上海の夜景スポットは外灘、南京路あたりが有名だが、上海を訪れた際は外灘よりも行ってみてほしい場所の一つだ。2019年にオープンしたばかりのこの場所からは陸家嘴を眺めることができる。外灘に比べて人が少ないだけでなく、外灘から見るのと同じような景色を見ることができる。

夜景をじっくり楽しんだ後はKTVやバー、クラブなどで朝まで遊び尽くすのが上海大学生のテンプレである。一度、友達何人かで夜ご飯を食べた後にKTVに行った際、歌い終わり外に出ると空が明るくなっており、時間を確認したら朝の5時半だったことがある。

上海の終電は日本より早いためタクシーでの移動が基本となっている。

Speak Low 彼楼

バーでおすすめなのが『Speak Low 彼楼』という場所だ。ここは「ホスト界の帝王」のローランドさんが上海を訪れた際に訪れたことで有名なバーである。外から見ると一見雑貨屋さんのようだが、あることをすると本棚が開き、奥に進むと雰囲気たっぷりのおしゃれなバーになっている。アメリカの禁酒法時代をコンセプトにしたこのバーは、一度訪れたらハマってしまうこと間違いなしだ。

そして夜遊びといったらクラブ。日本ではクラブに行ったことがなかったのだが、上海で友達に連れられクラブデビューをした。王嘉尔も訪れたことがあることで有名なHIPHOPクラブ『hood』は非常に人気で沢山の人で賑わっている。このhoodもあるのが『FOUND158』という屋外地下モール。ここにはおしゃれなバーやレストランが集まっている。

 もう一つおすすめなのが『POTENT』というゲイクラブ。ここではみんながお友達で、みんなで一緒に踊れるとても楽しい雰囲気のクラブである。友達はこのクラブが大好きでいつもここに来ると見知らぬ人とダンス対決をして楽しんでいる。POTENTのある淮海中路には他にもMasterやOriiなどというクラブが並んでいる。夜になるとこの界隈は若者で賑わいいつも活気に溢れている。

何度か上海の夜に外でお酒を飲んでいて気づいたことが一つある。それは上海のこういった酒場で酔いつぶれている人を見たことがないことだ。旅行客も中国人も自分の限界を知っており潰れない程度にお酒を飲んでいるようだ。上海で夜遊びをする際はくれぐれも酔いつぶれないよう、程よく遊ぶのが一番である。

本コラムは『聴く中国語』2024年1月号に掲載しております。

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