飛び込め北京~編集部員Tの悲喜交交北京生活13年~⑦人との出会いに救われる

飛び込め北京

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語学堪能で仕事のデキる同僚たちを前に、私はやっと現実の厳しさを知ることになります。(遅いよw)

そりゃそうです。ここは日本語の通じない北京。しかもそこで働こうというのですから、できる人が多いでしょう。

そんな最初の頃は、色んな人にお世話になりまくりました。

特に思い出深い中日韓国人の三人の同僚について、今回はお話したいと思います。

温かい中国人の上司

出社初日、新疆料理屋に連れて行ってくれた営業部長・冷さん。当時の日記を見返したところ、私、初対面の日から早速お悩み相談していたようです。(自己開示早めwいや余裕無くてね…)

内容はこうです。

「皆さんが凄く語学堪能で圧倒されていて、初級者の私が本当にやっていけるのか大変不安です。」と。

そうしたら冷さんは「語学はまったく問題ない。慣れればどうにでもなるよ。今までの経験を活かせば良い。自分も教わりたいくらいだよ。」と返してくれました。

今考えればそう答えるしかなく、さらに根拠も薄いものの、悩みを打ち明ける人さえいなかった当時、ビールを片手に少しは心救われたことは言うまでもありません。

(日本人の支社長との初面談で、初めて質問した時に「そんな事もまだ知らないの?」と冷たく返されたので、余計暖かく感じたのかもしれません…)

その後観察していたところ、彼は確かに求心力が高く、国籍問わず部下たちに慕われていました中国人上司というのは結構人心掌握スキルが必要で、いかに部下のモチベーションをあげる(=ご機嫌を取る)か、そこがすべてなのだと学びました。面子を重んじる中国では特に圧を強めるだけでは人は動きません。

冷さんには、2.3ヶ月で初代携帯が壊れた時も(早すぎw)再購入に付き合ってもらったほか(二回目は電気屋が高すぎると地元民しかたどり着けない電気市場に連れて行かれる)、2年後くらいに留学の相談した時にも彼にだけは止められ、それも一理あるなと思っていたところその後の転機につながるなど、色々と支えてもらうこととなります。

当然のこととして、その地の人とは仲良くしておくと何かと助かるものですが、私が最初に出会った中国人上司が人徳のある人だったのは、本当にラッキーなことだったのかもしれません。冷さんありがとう!

中国人上司にうまく転がされる部下たち。またそれも良きかと

デキる日本人の先輩

次にお世話になったのが、入社当初私の教育係だった日本人の先輩Kさんです。

彼女は大学時代に中国とアメリカに留学経験があり、三ヶ国語に堪能で成績も優秀、とても自立した女性でした。

あまりの優秀さとパワフルさに圧倒され、まるで同じ年とは思えず、こんなのできない!と思わず自分を卑下しそうになったものです。ただ、あまりにデキる人だったため、嫉妬を通り越しただただ尊敬対象となっていきました。

同行するようになって数日後。

実は彼女が退職し帰国するために、私が後任として北京に配属されたことが発覚(ひぇ~!)しますが、引き継ぎ期間の間、仕事のやり方や使う中国語を教わっただけでなく、中国での快適な過ごし方(カッピング体験や后海のバーなど)まで余すことなく教えてもらいました何より、北京で共に過ごした時間は1ヶ月以内と短かったのに、すぐに私の悩みや好みを読み取り、細やかなアドバイスや楽しめそうなポイントを教えてくれるなんて、本当にデキる人だと思いませんか。

現在彼女は上海と東京の二拠点生活をしており、時折私の家族のことも気遣ってくれ、今もって頭が上がらない存在です。

パワフルでたくましい長女タイプのKさん。尊敬してます…

明るい韓国人の同僚

(私が本社社長による期待値バク上がり状態で日本からやってきたため)

入社当初は全体的に「こいつはどんだけできるのか、お手並み拝見だな…」といったピリピリとした緊張感を感じたものです。

そんな中でも、韓国人のB最初から壁を感じることなく、ごくフレンドリーに接してくれました

彼女は村上春樹の小説が好きな韓国人で、日本に行ったこともないのに日本語ペラペラ、中国留学で中国語も英語も(後にスウェーデン語も)不自由なく話せる彼女は、まさに語学の天才。(日本でそんな人に出会ったことはありませんでした…)

中国語で電話も取れない…と落ち込む私に、明るく「こう取るといいよ!」と教えてくれ、中国語上達の秘訣として「タクシーに乗っている時に街中の看板を声に出して読む」というスタンダードかつ実用的な方法を伝授してくれました。以来、休日には遊びに誘ってくれたり、彼女が北京にいる間、一緒に色んなところに連れて行ってくれました。彼女のお陰で、私も北京在住の欧米人と交流することとなり、日本では出会ったことのない様々な価値観に触れることができました。本当にありがとう、B!

彼女は北京で知り合ったスウェーデン人と結婚してスウェーデンへ。韓国で行われた結婚式にも参列しました!

その他にもたくさんの同僚に助けてもらいながら、北京で働くこと、北京での生活自体に徐々に慣れていきました。もちろん、周りに比べて中国語はまだまだでしたが、日本で1年半ほど中国語を学んだことも全く意味がなかったわけでもなく、すぐにタクシーの運転手と喧嘩するまでになりました。

私の中国渡航は時期尚早だったか?

最初の大変さを身を持って感じた私からお伝えできることは、

渡航前に中国語もある程度学んだほうが自分が楽だということです。

けれども、行ってしまえはどうにかなるというのもこれまた真実です。

北京の街中はほぼ日本語が通じないですが、周りに素直に甘えることも必要だと感じます。せっかくの異国でカッコつけたり、凹んでいる場合じゃないです。なにがなんでも、前進しましょう!

「自分の中国語はまだまだだ、もっとうまくなってから行こう…」と先送りしていたら、このようなかけがえのない出会いや思い出もなかったかもしれません。

なので時期尚早ではなかった!と思っています。

思い切って飛び込めば、新しい出会いや学びが待っています!

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