中国の四大ラブストーリーの名所を訪ねて

中国文化

今日は七夕。七夕といえば織姫と彦星の昔話が有名ですが、実は中国発祥の話ということをご存知でしょうか?今回は七夕のもととなった物語など、中国に昔から伝わる愛にまつわる四つの民間伝承の名所を紹介します。それぞれの物語に思いを馳せつつ、名所巡りをしてみませんか?

牛郎織女/ 天河山 (河北省)

織姫と彦星が七夕に再会するあの有名な物語。もとは中国の「牛郎織女」が起源となっているのをご存知でしょうか?

神と人の恋愛を禁じる天の女帝・王母娘娘の孫娘・織女。ある日、姉妹らと人間界の河(碧蓮池)に降りて水浴をしている際、牽牛郎に天女の紫の羽衣を取られ天界に帰れなくなってしまいます。地上で牽牛郎と結婚した織女は男女一人づつ子を生み幸せに過ごしていましたが、王母娘娘が天界に連れ戻し、織女と牽牛郎は天の川の両岸に引き離されました。

この物語は、河北省邢台市の天河山が発祥と言われています。 現在の天河山は中国の国家AAAA級風景区 (観光等級4A) に指定され、中原エリア初の山間部のスキー場のほか、天河湖、鴛鴦池、九天銀河、天門、碧蓮池、情人谷、牛郎庄、仙人峰、橋など数十の景勝地もあり、見どころの多い観光地です。

牛郎織女のモニュメントもあります

白蛇伝/西湖 (浙江省)

美しい西湖には観光スポットがいっぱいあります

白蛇の妖怪が白衣の美しい女性に化けて人間の男性と恋に落ちる、という白蛇伝の発祥地は、杭州市の西湖と言われています。もともと大変美しい場所ですが、白蛇伝の影響でさらにロマンチックな地として人気沸騰しました。西湖には100あまりの公園内観光スポットと、約60の重点文物保護単位、20の博物館のほか断橋、雷峰塔、銭王祠、浄慈寺などの名勝があります。また国家AAAAA級旅游景区 (観光等級5A) に指定され、2011年には 「杭州西湖の文化的景観」が世界遺産に登録されました。

白蛇伝は映像作品が数多く作られています。日本初のカラー長編アニメ「白蛇伝」と2022年に日本でも上映された「白蛇」。観くらべてみてはいかがでしょうか?

また実写版ドラマも数多く制作されています。

梁山伯と祝英台/汝南 (河南省)

男装した女性・祝英台が、学問を学ぶために行った越州で書生の梁山伯と知り合い寝食を共に過ごすうちに恋が芽生えますが、梁山伯は女と知らないままでした。祝英台が女性だと知り自分の想いに気づいた梁山伯は結婚を申し込みますが、祝英台は他の男性の許嫁になっていて思い悩んだ梁山伯は死に、祝英台も後を追いました。

中国版のロミオとジュリエットと言われるこの物語の発祥地・河南省汝南。そこには、梁山泊と祝英台の墓、梁庄、 祝庄、紅羅山書院、十八里相送故道 (祝英台が梁山泊を送って歩いた18里の道) など、梁山泊と祝英台に関する遺跡が数多く残されています。

梁山泊と祝英台のお墓が残っています

孟姜女伝説/山海関 (河北省)

大統一を成し遂げた秦の始皇帝は、万里の長城の建設を命令。孟姜女の夫も長城建設に駆り出され、非常に過酷で劣悪な環境で働かされた夫は、辛さに耐えきれず怪我から病気になり死んでしまいます。孟姜女は悲しみのあまり長城のふもとで泣き続け、ついに長城を崩壊させてしまいます。

孟姜女伝説の発祥の地・山海関。東に6.5キロ離れた鳳凰山に孟姜女廟があります。壮麗かつ壮大な孟姜女廟には参拝客が絶えず、ほど近い秦皇島周辺の海の景色も大変美しいため、カップルでの旅行におすすめの場所です。

万里の長城が海に飛び出した姿が壮大なロマンを感じさせる山海関
孟姜女廟に行って思いを馳せてみよう

愛の名所を中国語で読むなら、日本で発売されている中国語学習誌聴く中国語2022年2月号をチェック!その他、今の中国を知りながら中国語を学べる情報も満載です!

コメント

タイトルとURLをコピーしました