很有意思!日中習慣の違い ~距離感編~

中国文化

「同じ東洋人だから通じ合えるはず!」と日本人が気軽に中国に行ったら様々なカルチャーショックを受けます。実際、中国に派遣された海外駐在員が鬱になりやすいという統計も出ているとか。ここでは、中国に足掛け13年住んでいた日本人編集部員Tが、体験談を交えて日中文化ギャップをご紹介したいと思います。特段マナーにうるさくない人間だと思っていますが、実際に住んでみて当初は理解ができないことも多々あった日中間ギャップ。在住経験があったり中国にお詳しい方は「ああそうだよねえ」と思い出していただき、初めて知る方は「ふーん、そうなんだ~」と覚えておいてもらえると、いつか役に立つかもしれません。ぜひ気軽にお付き合いください。

人との距離は

中国:近い

日本:遠い

例えば電車の中など。日本人はパーソナルスペースが比較的広いと言われていますが、中国人は人が近くにいても大きな声で電話したりします。人が多いからなのではないかと中国人自身も分析していましたが、基本的に距離感を気にしない、マイペースな人が多いと感じます。

あとは、会社の中国人女性スタッフが、ある時女学生みたいに肩を組んできたこともあり、近いな~笑と思ったこともありました。別に他意があるわけではなく、ごく普段通りの動きのようです。

仲良くなると構ってくれるので、寂しがり屋の人には中国人の人懐こい性格が落ち着くかもしれませんよ。

人を家に招くのは

中国:気軽にいつでも

日本:あらかじめ予定している日

日本では、誰かのお家にお邪魔するのは、事前に予定を立てた日に手土産などを持っていくことも多いかなと思います。さらに、いくら仲良いとしても、そこまで行き来しない事が多いのではないかと思いますが、中国人はとてもオープン。突然呼ばれたりするので手土産なんか用意できなくても気にしなくて大丈夫です。

間取りも、玄関を開けたらすぐリビングという配置が普通で、丸見えですが大体きれいに片付いていて、いつでも人を呼べるようになっています。お手伝いさん文化が浸透しているのも大きいかもしれませんが、中国人の部屋はいつも片付いているというのが私の印象です。

子供が生まれてから同級生(中国人)のお宅にしょっちゅうお邪魔していましたが、いつ行っても歓迎されて大人までお食事をごちそうになったことも二度三度ではありませんでした。逆に日本人の子育て家庭のほうがリビングもおもちゃで溢れていることが多かった記憶があります。

この体験で、「いつ人に来てもらっても構わない清潔で風通しの良い家にしておくこと」はとても良い習慣だと感じ、私も見習っていることの一つです。

共有スペースで使っているものは

中国:割りとよくなくなる

日本:基本なくならない

日本では人に聞かずに人のものを使うということは、基本的にないかと思います。

中国で働き始めて最初ショックだったことが、ペンやノートが何故かなくなること!

最初は、盗まれた!?と思ってショックだったのですが、どうもそういうことでもない模様。

共有スペースにおいておいたら、それは誰が使ってもいいものということになるようです。(今は流石に違うかも?)

自分のものには名前を書くようにしたら、大丈夫になりました。

大事なものは共有スペースに置かないように気をつけてくださいね。

人前で怒られるのは

中国:ありえない

日本:いまだによくある

日本では社内で他のスタッフも居る前で上司に叱られることはごく日常的なことではないでしょうか?

パワハラという言葉が定着してきた昨今は、流石に上記のイラストのような典型的な怒り方は見かけませんが、部下にできていないところを指摘したり、直させたりすることは今もよくあると思います。

中国では、それは厳禁です。

以前働いていた会社で、他のスタッフがいる前で日本人上司に怒られた中国人が怒り狂ってその場で退職していった一部始終を見たことがあります。そのくらい、面子を大事にしている人たちです。

なにか気になることがあるときは、個室で優しく伝えるべきです。

中国人の上司というのは、いかにスタッフを機嫌よく手のひらの上で転がして業績をアップさせるか、ある意味「狂言回し」のようなものだ、と聞いたことがあります。デキる人は「人心掌握術」に長けていると感じますが、こういうことはシャイな日本人が苦手な部分だと思うので、見習いたいですね。

まとめ

山崎まさよしさんの名曲「セロリ」にも、こんな歌詞がありましたよね。

「育ってきた環境が違うから 好き嫌いはイナメナイ」

距離感などは、まさにそういうことだと思います。

どちらが正しいとか正しくないとかではなく、育ってきた地域の違いが出るものだから、

お互いにソコの所を意識して気持ちよく過ごせるとよいですね。

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