週末宁波旅~寧波の人気観光スポットとご当地フード~

コラム
コラムニスト 水上華
日本と中国のハーフ。日本で生まれ育ち高校三年生の時に中国への留学を決め中国の大学に入学するも、新型コロナウイルスの影響で一年生の間は中国への渡航が叶わず日本でオンライン授業を受けた。
天一广场

 今回は友達と週末に宁波へ一泊二日の旅行に行ってきた。

 当初は4月4日からの清明節(中国の代表的な祝日。祖先を敬う日)の連休に合わせて行くつもりだったが、清明節の期間はどうしても鉄道の値段が上がってしまうため、清明節の前の週末を使って行くことにした。

 まず、朝5:30に上海虹站で待ち合わせをし、軽くご飯を食べ、6:30頃出発の鉄道に乗り、2時間半かけて宁波へと向かった。鉄道のチケットをギリギリに購入したため、友達と横並びで座席を取ることができなかったが、隣の席の人に事情を説明すると快く座席を交換してくれた。

宁波站に着く少し前から友達の体調が悪くなってしまったため、駅に着いたあと到着ゲートの付近で少し休んでいると、駅員が椅子や白湯などを持ってきてくれた。体調が少し回復してから到着ゲートを出る際にもお水を渡してもらえるなど、中国人の優しさを感じた。

慈城

 到着ゲートを出ると友達の知り合いが迎えに来てくれており、そのまま「慈城」へ向かった。慈城は1200年以上もの歴史がある場所だ。広大な敷地で、その日は少し雨が降っていたにもかかわらず、散歩をする近隣の人も見かけた。非常に静かで散歩にはうってつけの場所だと感じた。

城慈で昼食をとった後、ホテルで少し休んでから観光することにした。まず向かったのは「天一广场」だ。天一广场は宁波にある巨大ショッピングモールで、事前に小红书で宁波の観光スポットを調べた際、多くの人の投稿に出てきた有名な場所だ。天一广场の周辺は非常に賑わっており、キラキラしていて宁波は想像よりも都会的なところだなと思った。

南塘老街

 天一广场へ向かう途中、車の中から道にレンタルバイクが置いてあるのが見えた。上海ではレンタルバイクがなく、私も原付を持ってなかったため今回乗ってみることにした。次の目的地である「南塘老街」までレンタルバイクに乗って移動した。運転は非常に簡単だったが、やはり最初は少し怖く、恐る恐る走っていた。しかし5分、10分も経てば慣れてきて非常に楽しかった。電動バイクの楽さと楽しさ、気持ちよさに気づいてしまい、上海に帰ったら電動バイクを買おうかと考えてしまうほど気に入った。

 南塘老街は宁波の代表的観光スポットの一つで、明・清の時代の街並みを復元したスポットである。ここでは沢山のお土産や点心などが売られていた。夜はライトアップされ非常に綺麗だった。ここで私達はネットで紹介されていた宁波の十大名物の一つ「油赞子」を食べた。500gのものを購入したが非常に美味しく1日で食べきってしまった。2日目、帰りの鉄道に乗る前にまた立ち寄り、自分用のお土産に買って帰った。

 次に訪れたのは「老外滩」である。ここは上海の外灘より20年以上も前にできた古い外灘である。ヨーロッパ風の建物が並び、バーやレストランが軒を連ねていた。ほとんどの店が音楽ライブを行なっており、非常に雰囲気の良い場所だった。

东钱湖

 2日目は今回の旅のメインである东钱湖へ向かった。20平方キロメートルもの表面積を持つ非常に広い湖で、多くの観光客がここを訪れる。私たちは11時から夕方3時頃までいたが、东钱湖の1/5も周ることができなかった。

云裳谷11号大街

 まずは「云裳谷11号大街」という通りを訪れた。40メートルほどの短い通りなのだが写真映えスポットとして人気の場所だ。短いことは知っていたが、想像よりも短く驚いた。完全に写真を撮ることに特化した場所だ。

 次に訪れたのは「利民村」という場所だ。この付近にはおしゃれなカフェが沢山あった。まず最初に訪れたのは「清平楽」というお店だ。非常に静かな落ち着いた雰囲気で、昔の中国の部屋をそのまま残したような素朴な内装だった。次に、すぐ近くの「heebu」というカフェを訪れた。ここは湖に面しており、非常に景色の良い場所だった。その日は天気も良かったため、バケーションに来ているような心地になった。そのまま村の奥まで進み景色を楽しみながら散歩をした。村の奥にも沢山のカフェやレストラン、土産店や公園、民宿などがあり、周っていて一切飽きなかった。

 最後に旅の締めくくりとして宁波名物の宁波汤圆を食べに行った。团圆大王といわれている「缸という店で团圆をいただいた。店内は非常に綺麗で汤圆も美味しく接客も丁寧でとても良いお店だった。

 东钱湖が想像以上に広く、回り切るのに2日はかかりそうな程だった。今回は時間が足りずほんの一部しか周ることができず少し残念だった。次来る時はもう少し長めに滞在したいと思っている。

本コラムは『聴く中国語』2024年7月号に掲載しております。

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