“菜”と聞くと、教科書で習った「野菜、料理」という意味を連想する方は多いのではないでしょうか?
“菜”を使った表現は実にバラエティに富んでいるんです。
ここではよくある使い方の他、様々な「菜」を使った俗語表現まで8つご紹介します。
野菜
日本人にとってまず馴染み深いのが、野菜の“菜”ですね。
中国語では蔬菜shū càiと言います。
(例文)
我想吃蔬菜。
Wǒ xiǎng chī Shūcài
野菜が食べたいです。
料理
次に、レストランなどで使う表現としての“菜”は「料理」の意味。
料理を運ぶことを上菜shàng càiと言います。
(例文)
人都到了,上菜吧。
rén dōu dào le ,shàng cài ba
みんな揃いました、料理を出してください。
今晚想吃什么菜?
jīn wǎn xiǎng chī shén me cài ?
今晩何食べたい?
食材
スーパーに買い出しに行くときも“菜”を使います。この場合、“菜”は「食材」のこと。
食材を買い出しに行くことを买菜mǎi càiと言います。
(例文)
我们去超市买菜吧。
Wǒmen qù chāoshì mǎi cài ba
スーパーへ食材を買いに行きましょう。
肉料理
そろそろ辞書に載っていない“菜”表現の登場です。
中国では「しっかり食べごたえのある肉料理」のことを、なんと硬菜yìng càiと言います。
(例文)
我分享几道硬菜的给大家吧。
wǒ fèn xiǎng jǐ dào yìng cài gěi dà jiā ba
肉料理をいくつか皆さんに紹介します。
我必须得点几道硬菜!
wǒ bì xū děi diǎn jǐ dào yìng cài !
料理注文するなら、肉系は絶対外せない。
人によって態度を変える
さらに、料理から外れた“菜”表現はご存知でしょうか?
「人によって態度を変える」ことを看人下菜kàn rén xià càiと言います。
“看人端duān菜”や“看人下菜碟儿diér”とも言います。
(例文)
他总是看人下菜碟,真讨厌。
tā zǒng shì kàn rén xià cài dié , zhēn tǎo yàn 。
彼は常に人によって態度を変えている。嫌な奴だ。
青白い顔
栄養失調で顔色が悪い時、日本だと土気色の顔などと表現しますよね。
中国では、面有菜色miàn yǒu cài sè:野菜と同じ顔色(緑色)と言います。
(例文)
他们一家人全都面有菜色。
yī jiā rén quán dōu miàn yǒu cài sè
彼ら一家は全員顔が青白い。
好み・好みのタイプ
また、中国人は人も“菜”に例えちゃいます。
~中国ドラマ『去有风的地方』第一集のセリフから~
A:我突然特别怕自己变老,觉得是时候该找个男朋友了。
B:那你找呀。你不是说最近新来的那个同事挺是你的菜的吗?
A: Wǒ tūrán tèbié pà zìjǐ biàn lǎo, juéde shì shíhou gāi zhǎo gè nánpéngyǒu le.
B:Nà nǐ zhǎo ya. Nǐ bú shì shuō zuìjìn xīn lái de nà gè tóngshì tǐng shì nǐ de cài de ma?
この場面で使われている“菜”、どういう意味か分かりますでしょうか?
もちろん、「料理」という意味ではありません。
実はここでの“菜”には、「好み・好みのタイプ」という意味があるんです。
(上のセリフの日本語訳)
A:急に自分が老けてしまうのが怖くて…そろそろ彼氏を探すときだと思うわ。
B:じゃあ探しなよ。最近新しくやって来た同僚の方、あなたの好みだって言っていたじゃない?
他にも、例えばこのような言い方もあります。
你就是我的菜。
Nǐ jiù shì wǒ de cài.
あなたはまさに私のタイプです。
下手だ
他にも、能力や技術の程度が低かったりするときに、「下手だ、まずい、よくない」という意味で“菜”を使うことができます。
(例文)
你太菜了,这种事都做不好。
Nǐ tài cài le, zhè zhǒng shì dōu zuò bù hǎo.
ひどすぎる、こんなこともできないなんて。
这次考试我考得太菜了。
Zhè cì kǎoshì wǒ kǎo de tài cài le.
今回の試験、ボロボロだった。
考试不难,只是我太菜了。
Kǎo shì bù nán, zhǐshì wǒ tài cài le.
テストは難しくなかったのちゅうだが、私がダメすぎた。
“菜”には色々な表現があり、面白いですね!
俗語表現なども使いながら、楽しく中国語を使ってみましょう!
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