私の中国留学記―第三回 その大学に決めたワケ

コラム

『聴く中国語』2023年1月号より、現在上海外国語大学で学ぶ水上華さんのコラム「私の中国留学記」を連載しています。

今回は第三回「その大学に決めたワケ」。水上さんが上海外国語大学で学ぶことをに決めたきっかけは何だったのでしょうか?お話を伺ってみましょう。

コラムニスト 水上華
日本と中国のハーフ。日本で生まれ育ち高校三年生の時に中国への留学を決め中国の大学に入学するも、新型コロナウイルスの影響で一年生の間は中国への渡航が叶わず日本でオンライン授業を受けた。

 

なぜ上海にしたのか

 今回は学校選びについてお話していきたいと思う。正直なところ、中国の数多ある都市から上海を選んだ理由にたいした理由はなく、一言で言えば『都会だから』進学都市を上海にした。中国の主要な大学は上海もしくは北京に集まっている。日本では地方にも名門大学はあるが、それでも名の知れた大学は東京に集まっている。それと同様に中国も北京、上海の2大都市に有名大学が集まっている。そのため、私の選択肢には最初から北京か上海しかなかった。上海と北京に以前訪れた際、上海のほうが都会な印象があったことに加え、上海には沢山の企業が進出しているため就職活動がしやすいのではないかと思ったこと、『中国国际进口博览会』のような様々なイベントの開催地であること、さらに私は寒いのが本当に苦手で日本の冬も耐えられないので少しでも暖かいところに行きたかったため(今思えば北京には暖气があるため北京の方が暖かかったかもしれない)、あとはもう上海のような大都会に住んでみたい!という安易な考えから進学先の都市を上海に決めた。

上海外国語大学で学べる専攻一覧

 

学校の情報収集はやはりSNS

 学校の情報収集は、大学の公式ホームページをみたりtwitter上で検索をかけるなどして情報収集を行った。学校のホームページ以上に正確な情報がのっているものはないと思うが、twitterなどの別媒体で検索をかけてみると知りたかった情報+αを知ることができた。人によっては自分の興味ある大学に通っている人をSNS上で見つけて声をかけたり、同じ大学を志望する人とSNS上で情報交換するなどしていた。だが私はSNS上で誰かに声をかけたりする勇気はなかったため、まず中国留学者や中国留学希望者のSNSをフォローして中国留学に関する情報が勝手に流れてくるようにした。そして、流れてきた情報に自分の知らなかった内容があれば、そのことを自分で調べて確認するなどして情報を集めた。他にも中国のサイトで大学一覧をみて気になった大学をネットで検索し、ホームページを読んでみたり、留学紹介会社のホームページで紹介されているものを読んでみたりして情報を集めた。

 

上海外国语大学の魅力

 私が進学先に上海外国語大学を選んだ理由は二つある。一つは中国語と同時に英語も学びたいと思ったからだ。上海外国語大学は留学生が入学するのは簡単で留学生ウェルカムどんどん来い、という感じの大学である。そのため世界各国からの留学生が多い。そこで私は、この大学は中国語だけでなく英語も同時に学べるなんて効率がいい大学だろうと思い、上海外国語大学への進学を決めた。実際授業が始まり、最初にできた友達はロシア人だった。現に今その友達とは中国語と英語を混ぜてコミュニケーションを取っており、私の想像通り英語の勉強になっている。

もう一つの理由は正直あまり苦労をしたくなかったからだ。中国への本科留学(正規留学)には2パターンあり、一つは学部本科留学だ。これは大学の学部に正規留学し中国人学生と一緒に学ぶ方法、もう一つは漢語本科留学でこれは1、2年生の間はみっちり中国語を勉強し、3年生から専門分野を学ぶ方法だ。私は上海外国語大学の漢語本科に進学した。学部本科でも合格をいただいた大学はあったのだが、そこに中国語学習歴わずか一年未満の自分が入って授業についていけるか不安だった。もちろん背伸びしていい大学に入って勉強することで中国語レベルがあがること、中国語以外にも専門知識を学べること、有名大学に進学することで自分の今後の役に立つことは分かっていたが、私は自分のレベルに合ったところに行こうと思った。

私が進学した上海外国語大学の国際交流学院は、生徒全員が留学生であるため中国語の授業を行っている。私の中国留学の一番の目的は中国語の勉強であるため、自分には上海外国語大学が合っていると最終的に進学を決めたのだった。

次回:オンライン授業はどんなものなのか

 

本コラムは『聴く中国語』2023年3月号に掲載されています。中国大接近「すごい!中国の現代建築」NHK「中国語ナビ」講師陳淑梅先生のインタビューなど、面白い内容が盛り沢山です。ぜひチェックしてみてください!

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