私の中国留学記―第七回 中国到着後、やるべきこと、やってよかったこと

コラム

『聴く中国語』2023年1月号より、現在上海外国語大学で学ぶ水上華さんのコラム「私の中国留学記」を連載しています。今回は第七回「中国到着後、やるべきこと、やってよかったこと」

コラムニスト 水上華
日本と中国のハーフ。日本で生まれ育ち高校三年生の時に中国への留学を決め中国の大学に入学するも、新型コロナウイルスの影響で一年生の間は中国への渡航が叶わず日本でオンライン授業を受けた。

 

到着してからのいろいろまとめ

 今回は、留学生が中国に到着して1ヶ月以内にやらなくてはいけないことを簡単にまとめたいと思う。

 中国に着いてやらなくてはいけないことは、まず24時間以内に管轄の公安機関への「登記」だ。これを忘れると罰金が課せられるため、第一優先で行わなくてはならない。しかし、後から聞いたところによると友達の一人がこのことを知らなかったようで、中国に到着して二週間たった後に登記をしに行き、罰金のことを知らなかった旨を伝えたところ、なんとか罰金を免れたという例もある。

 次に、SIMカードの購入中国現地の銀行口座開設だ。中国はご存知の通りスマホ決済が普及しているため、スマホがないと生きていけない。スマホ決済の利用は中国の銀行口座がないとできない。その銀行口座は電話番号がないと開設できない。なので、まず先に電話カードの契約をしてから銀行口座の開設をする流れになる。

 さらに私は長期留学で中国に入国したため、入国から30日以内に「居留許可」を取る必要がある。この「居留許可」を申請するには、体检を提出しなくてはならない。まず予約をし、体检を受け、一週間ほどで出た結果を持って公安に行き居留許可を申請する。こちらも大体一週間ほどでパスポートが返ってくる。受け取りを郵送にした場合、到着したら電話がかかってくるようになっている。配達してくれた方に直接「居留許可証」の費用415元を支払い、パスポートを受け取るという流れになっている。

 

中国のインターネット事情

 中国ではインターネット規制があるためTwitterやinstagramなど日本にいたときに使っていたS N SアプリはV P Nを繋げないと使うことができない。中国にくる前に二個ほどV P Nアプリをダウンロードしておいたのが二つとも全く繋がらず、留学生たちにいくつかおすすめアプリを教えてもらった。彼らに教えてもらった無料アプリは基本的に繋がるが、wi-fi環境によっては繋がらず、パソコンでは使えなかったため不便だった。結局一年4000円のV P Nを購入した。このV P N自体は今のところなんの不便もなく使えているが、一つだけ間違えてしまったことがある。それは一年契約で購入してしまったことだ。V P Nを購入した際、友達にV P Nは突然使えなくなることがあるため、購入する際は1ヶ月単位で購入した方が良いと教えてもらった。そうしないと無駄にお金を払う可能性があるのだそうだ。

 ではS N S規制の厳しい中国で現地の人はどんなS N Sを使っているのだろうか。Instagramに一番似ているのは『小红书』というアプリだ。ここでは美食,景点,OOTD,VLOGなど、なんでも見ることができる。週末にどこに出かけるかは基本的にここで調べていくことが多い。

L I N Eに一番似ているのは『微信』というアプリである。このアプリはL I N Eと同じチャットアプリである。電子決済はこの『wechat pay』もしくは『支付宝』のどちらかを利用している。私の思うL I N Eと微信の一番大きな違いは、日本ではL I N Eのタイムラインに何か投稿する人はほとんどいない、一方微信では今日あったことや自分の今の気持ちなどを皆ここに投稿している。さらに、カフェの予約や外食に行った際の注文も基本的にこのアプリですることができる。それだけでなく、デリバリーやネットショッピングをした際に棚に入れておいてくれるのだが微信でQ Rコードを読み取れば簡単に取り出すことができる。

 Amazonの代わりに使われているのは『淘宝』『拼多多』の二つである。中国に来る前は『淘宝』しか知らなかったが、友達に『拼多多』の方が安い物が多く利用している人も多いと聞いた。個人的にこの二つはamazonよりも使いやすいと感じている。商品を探すのも簡単で、自分の購入した商品が現在どこにあるのか一目でわかるようになっている。私がネットショッピングをする際には毎回二つのアプリで値段、口コミ、配達日数などを比較して購入するようにしている。

 以前使えていたアプリが使えなくなってしまったのは少しだけ不便だが、代わりになるアプリや以前使っていたアプリよりも便利なアプリがたくさんあり中国の発展具合を体感している。

次回:ゴールデンウィーク:初めての祝日体験

 

本コラムは『聴く中国語』2023年7月号に掲載しております。

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