上海での部屋探し~最新不動産アプリから賃貸物件の特徴まで~

コラム

『聴く中国語』2023年1月号より、現在上海外国語大学で学ぶ水上華さんのコラム「私の中国留学記」を連載しています。今回は第十七回「上海での部屋探し」

コラムニスト 水上華
日本と中国のハーフ。日本で生まれ育ち高校三年生の時に中国への留学を決め中国の大学に入学するも、新型コロナウイルスの影響で一年生の間は中国への渡航が叶わず日本でオンライン授業を受けた。

上海での部屋探しの方法

中国へ来た当初、私は寮に入り数ヶ月過ごした後、外部で部屋を借りて同級生3人でルームシェアをして8ヶ月ほど過ごし、再度新しい部屋を借りて今は2人でルームシェアをしている。今まで2回の部屋探しと引越しを経験した。今回は中国上海で、私がどのように部屋を探したのかご紹介したいと思う。

まず知り合いに情報収集

初めて部屋探しをした際はどこでどう部屋を探すのかわからなかったため、友達に相談したところ仲介人を紹介してもらうことになった。仲介人に自分の要望を伝え、いくつか部屋を紹介してもらった。しかし、その日は何軒か見たが気に入ったものは一つもなかった。翌日登校した際、外で部屋を借りている友達に聞いてみたところ、二つのアプリを紹介してもらった。

クラシファイドアプリ「58同城」で探す

一つは「58同城」で、不動産仲介だけでなく中古車売買や家政婦紹介、求人情報など様々なものを掲載しているクラシファイド広告サービスだ。まず私たちはこのアプリで予算を設定し、地下鉄の駅沿線で部屋を検索し、良いなと思った部屋を見に行くことにした。当日仲介人と落ちあうと、私たちが内見しようとしていた部屋が、すでに他の人に貸りられてしまったことを伝えられた。「何故今言うのか。前日や来る前に言うことはできなかったのか。」と思いはしたが、近くの他の部屋を紹介してくれると言うので、とりあえず見ることにした。しかし、予算を超える物件や、駅から徒歩20分以内という要求を無視し、どんどん駅から離れた部屋を紹介された。結局その日、私たちの条件に合ういい部屋はなかった。

マンション賃貸情報アプリ「自如」で探す

今度は、友達に紹介してもらったもう一つの「自如」というアプリを使うことにした。「自如」は自社で物件を改装しており、仲介手数料を取らない代わりに毎月家賃の10%をサービス料として払う決まりで、中には清掃費,wi-fi代,家具が壊れた際の無料交換などが含まれている。まず、「58同城」の時と同じように部屋を検索し、内見に行った。3部屋ほど見たが、最後の部屋が学校から非常に近く、かつ予算内だった。2軒目の部屋も気に入ったが他の部屋もみて吟味したかったため契約せず去ったところ、20分後に他の人が契約したという連絡が入った。そのため、私たちは3軒目をすぐに契約することにした。内装も非常に綺麗で、契約の全てがオンラインで完結でき、何か問題があればいつでも問い合わせることができるため、外国人が中国で部屋を借りるのに一番手軽な方法だと思う。実際に部屋が雨漏りした際、連絡したらすぐに修理が来た(この場合もサービス料に含まれているため追加費用を払う必要がない)。その他、何かわからないことなどがあれば「自如」の人とのWeChatのグループチャットでいつでも聞けるのが非常に便利だった。

2回目の部屋探しでも「自如」を使おうと考えていたが、たまたま前回の部屋が安かっただけで、今回部屋を探すタイミングでは家賃が少し高くなっていた。そのため、また別の方法で探すことにした。

まず、小红书で部屋を検索し、良いなと思った部屋の家賃や住所を聞き内見に行った。その後、その仲介に部屋をいくつか紹介してもらい、写真や動画を見て良いなと思ったところにのみ見に行った。

さらに、58同城で良いなと思った部屋は大抵実際にはないということを前回学んだため、今回はまだその部屋があるかどうかを先に聞き、なかった場合はこちらの要求を全て送った上で要求に見合う部屋がないか聞き、写真や動画などを送ってもらい良いと思ったところに内見へいくことにした。

街の不動産会社「链家」で探す

「链家」という不動産仲介会社にも足を運び、いくつか紹介してもらった。今回は「58同城」で見つけた仲介人に紹介してもらった部屋に決めた。仲介料は家賃の30〜35%程度だった。今回は前回より沢山の部屋を見てすごく時間をかけることになったが、その分非常に満足のいく部屋探しをすることができた。

中国の賃貸物件の特徴

中国の部屋には基本的に家具家電がついている足りないものがあれば大家さんに伝えて設置してもらうことも可能だ。実際、私たちも洗濯機を新しいものに変えてもらい、勉強机と椅子がなかったため各部屋に一つずつ設置してもらった。さらに契約した二日後に大家さんからソファもあげると連絡が入ったので、ソファもおまけでつけてもらった。

中国での部屋探しというのは、非常に大変で疲れることだなと2回の経験で痛感した。なので、今はできればもう卒業まで引っ越しはしたくないと心から思っている。

本コラムは『聴く中国語』2024年5月号に掲載しております。

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