很有意思!日中マナーの違い ~仕事とマナー~

中国文化

「同じ東洋人だから通じ合えるはず!」と日本人が気軽に中国に行ったら様々なカルチャーショックを受けます。実際、中国に派遣された海外駐在員が鬱になりやすいという統計も出ているとか。ここでは、中国に足掛け13年住んでいた日本人編集部員Tが、体験談を交えて日中文化ギャップをご紹介したいと思います。特段マナーにうるさくない人間だと思っていますが、実際に住んでみて当初は理解ができないことも多々あった日中間ギャップ。在住経験があったり中国にお詳しい方は「ああそうだよねえ」と思い出していただき、初めて知る方は「ふーん、そうなんだ~」と覚えておいてもらえると、いつか役に立つかもしれません。ぜひ気軽にお付き合いください。

初対面での名刺交換

中国:しない

日本:する

日本では、ビジネスで初対面で会う際は必ず名刺を交換するものですよね。

交換した名刺を互いに机の上の名刺入れの上に置き、名前の由来や出身地を伺ったりなどして会話の糸口を探りながら本題に話をすすめていくのが常です。

中国では名刺はそこまで重要ではありません。何なら名刺を持っていても常に携帯しているとは限らないですし、必須ではありません。社長には「○董(董事長の董)」など敬称をつけて話します。

最近は互いのスマホを突き合わせてWechatで連絡先を交換することも多いそうですよ。日本に比べるととても気楽な気がしますね。

では、中国に住む日本人はどうだったかというと。日本人会や県人会などで日本人同士が初めて会う際も、頭を垂れて名刺交換から始まるのがとても面白い光景でした。日本に住んでいる時は到底知り合えない異業種の方と知り合う事が多く、名刺は沢山たまりましたよ。

オフィスでの服装は?

中国:比較的ラフ(ノーネクタイ)

日本:スーツ(あるいはシャツ)

日本ではオフィスワーカーといえば今でもスーツスタイルが多いかと思います。少なくともシャツやスラックス、女性でもオフィスカジュアルと言ってちょっと上品な色合いのパリッとした服を選びますね。

中国はその辺比較的自由です。男性もネクタイなどは基本しませんし、女性に至ってはかなり自由といっていいでしょう。北方はカッコいい(セクシー)スタイルが、南方は可愛いスタイルが人気のようです。格好が奇抜だったりするので最初は驚きますが、それも彼らのスタイルなのだと受け入れるとコチラも楽になってきてだんだん影響を受けて自分もラフになっていきます(笑)。

私が中国で働いていた時、中国人学生の面接をする機会が年に何回かあったのですが、それも日本みたいにリクルートスーツで受けるという暗黙の了解のような決まりはなく、だいたい自由で普段着で受けにきていました。中にはジャージ上下で受けに来る子もいました(笑)。年々シャツや正装風の服装をしてくる学生も増えましたが、そのへんは日本のほうがある意味異常かもしれないので、優しく見守っていただければと思います。

仕事のやりとりは何でする?

中国:Wechatで簡潔に

日本:社用メールで丁寧に

日本は仕事のやり取りといえば社用メールでのやり取りになります。「いつもお世話になっております」と、丁寧な枕詞を用いて丁寧なやり取りを重ねます。

かたや中国は効率重視で、昔は電話がメイン、今では最も手軽なWechatでのやり取りがメインとなっています。忙しく動き回っている人に確実に連絡がつくのがその手段だからです。

手軽すぎるので今も中国との仕事をしている私の夫(日本人)は、Wechatのやり取りが膨大な量になることもしばしば。深夜まで及ぶこともあり、中国の人も意外とワーカホリックだな~という感想を持っています。

アポの時間には

中国:ルーズ

日本:厳守

日本人といえば、時間に正確な国民として有名ですね。大事な場面はモチロンのこと、友達との会食などでも数分の遅れでも連絡したりと、細やかです。

中国でも、例えば面接などの重要な場面では時間厳守ですが、その他の場面では基本的にはルーズだと思っておいたほうがイライラしませんよ(もちろん正確な人もいますが)。

例えば業者間の打ち合わせなどは特に時間を守らないなどはしばしば起こるようです。なんとなく、力を抜くべきところと頑張るところのメリハリがはっきりしているのかもしれませんね。

スピードか品質か

中国:スピード重視

日本:品質重視

日本ブランドは世界でも大人気ですが、その理由として確かな品質というものがあります。その裏には日本人の生真面目な性格と、残業を厭わずがむしゃらに働く姿が透けて見えます。

かたや中国は大量生産の国。そして人数が多い環境に子供の頃から慣れ競争も激しいため、置いていかれたくないという焦燥感や、中国人なら誰でも「第一」を取りたいと常に思っていることから、時間内に素早くこなすのが得意です。ただ単に残業をしたくないという単純な動機もあるようです。

私が中国で働いていた会社は従業員が日本人と中国人が半々くらいでしたが、中国人スタッフは仕事が速く、基本的に定時に帰っていました。ある程度言われたことを守ってはいるものの、抜けていたりすることも多々。かたや日本人は少しでも良いものを残業してでも作ることに心血を注いでいました。

仕事をする上で丁寧さはもちろん大事ですが、スピードも実は大事ですね。納期を守ることも仕事です。なので私はそのうち日本人と中国人を足して2で割ったような仕事が一番良いのでは?と思い、それを目指すようになりました。集中して良いものを一気に仕上げ、余裕を持って見返すことが品質のためにも大事なことかと思います。

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