料理で学ぶ中国語の“白菜腐竹煲”を作る!

コラム

中国語語学誌『聴く中国語』では中国語学習における大切なポイントをご紹介しています。

今回は日中通訳・翻訳者、中国語講師である七海和子先生が執筆された、料理で学ぶ中国語の“白菜腐竹煲”を作る!というテーマのコラムをご紹介します。

執筆者:七海和子先生

日中通訳・翻訳者。中国語講師。自動車・物流・エネルギー・通信・IT・ゲーム関連・医療・文化交流などの通訳多数。1990年から1992年に北京師範大学に留学。中国で業務経験あり。2015年より大手通訳学校の講師を担当。

「聴く中国語」で紹介された料理を作ってみた!

私は『聴く中国語』の「料理で学ぶ中国語」が大好きで、毎号楽しみにしています。先日、家の近所の中国物産店で腐竹(棒状に乾燥させた中国の湯葉)を手に入れたので、2023年12月号に掲載されていた“白菜腐竹煲”を作ってみました!今回はそのお話です。中国語の解説も入れますよ。

「料理で学ぶ中国語」には、最初に「干腐竹泡软后切成段」と書いてあります。「泡(pào)」は(液体に)つける、浸すという意味ですね。まずは乾燥湯葉を戻します。が、どのくらいの時間で戻るのか、コツはあるのか、わからないので調べてみました。

まず目にしたのが、「泡腐竹最好别用冷水泡,又慢又夹生」「夹生(jiā shēng)」は「生煮え」といった意味です。例えば「米饭夹生」であれば、お米に芯が残ってしまっている状態です。ここでは「時間がかかるし芯が残るので、腐竹はなるべく水で戻さないように」と言っています。では腐竹を戻す際の注意点はというと…。

掰(bāi)は「両手で割る、折る」という意味なので、小さ目に折ってみました。結構固いし乾燥しているので、かけらが飛び散ります!シンクの中で折りましょう。

あら、そうなんですね。

ちなみにこの記事には水だと6時間~8時間(!)かかると書いてありました。

腐竹が完全につかるようにお皿を重石にして、このとおりにやってみました。ちなみにお湯2ℓに対して、塩と酢は小さじ1ずつ入れました。30分ほどで戻ると書いてありましたが、1時間以上はかかりました。水温が下がってしまったのも時間がかかった原因かもしれません。が、うまく戻りました。まっすぐになっているところは比較的早く戻りますが、腐竹はもともと長いものを折り曲げているので、この曲がったところがなかなか戻りません。この部分を触ってみて、柔らかくなっているかを目安にするとよいようです。

あとは、レシピ通りに作れば問題ありません。

私は「1勺」は大さじ1、「加入一碗左右的开水」は200ccのお湯、「生抽」は普通の醤油で作りました。レシピの11.に「转移到砂锅中(也可以直接在炒锅里面煮)」と書いてあったので、最初から土鍋で炒めてそこにお湯を入れましたが、それだとレシピ9.に記載してある「翻炒均匀至上色」が難しかったので、レシピ10.までは、中華鍋で作ったほうがよりしっかり炒めることができると思います。あまり焼き色はつかなかったですが、出来上がったものは十分おいしかったですよ。皆さんの好みに合わせて、最後に塩または醤油で味の調整をするのもよいと思います。

ところで、日本語で湯葉といえば、とても繊細な感じがしますよね。同じ湯葉でも、腐竹は繊細さは微塵も感じず、頑丈そのものです。腐竹の製造過程に興味のある方は、是非中国の検索エンジンに「12米自动腐竹生产线机生产现场教学包教会!」と入力してみてください。腐竹製造機器メーカーの紹介動画なのですが、ここで腐竹の製造過程を見ることができておもしろいですよ。日本の湯葉は豆乳を煮詰めて、表面にできた膜をそっと引き上げたものですが、この動画ではものすごくダイナミックに腐竹を作っています。割るのに力がいるのも納得です。

 

腐竹、あのむっちりした食感がなんとも言えず、また高蛋白、低カロリーの優秀な食材でもあるので、皆さんも是非“白菜腐竹煲”を作ってみてください!私も次回は違った料理で腐竹を楽しみたいと思っています。

今回紹介した七海先生のコラムは『聴く中国語』2024年3月号に掲載しております。

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